2013年をよかったasinで振り返る
おいおい気づいたら大晦日じゃねえか! と慌ててまとめる。足りんと思った部分はあとで追記する。
今年はラテンアメリカ文学の印象が強かった。そんなに読んだ訳ではないんだけどね。あと記録によると年々読む量が減っているらしいのだが実感がない……。
百年の孤独
これ読んだの今年だったのかー。もう何年も前に読んだような気がする。ハードカバー読みだしたのが去年だからそんなものか。エピソードに続くエピソードの、意味のないような年代記。これを皮切りにという訳ではないけれど、嘘の混じった語りの奔流にこの後も接することになる。そして同じように書きたくなるよね。
アブサロム、アブサロム!
これもオーケストラのように重層的な語りの一冊だ。サトペンという男の一代記を、彼を取りまく人間たちの回顧でもって語らせる。この世界文学全集の中では『巨匠とマルガリータ』と肩を並べてよかった本。
オスカー・ワオの短く凄まじい人生
これもラテンアメリカ文学、それも若いやつだ。魔法の代わりに散りばめられたナードカルチャーの数々。厳しい歴史とキラキラ輝く虚飾の世界。これを高校生と青春の世界に縮めたものがネルリにも通じるのではないかとおれは思ってしまうのだよな。
HHhH
これは最高によかった。新しい本を普通に買ったのも珍しいのではないだろうか。これまで第二次世界大戦時のドイツ周辺の政治的な事情など知らなかったから、まずそれが面白かった。作者の真摯さに心動かされると同時に、歴史を語るのは一人の人間の個人的な物語にしかなり得ないのかなーと思う。
隠慎一郎の電気的青春
この本は単純に楽しかったよね。ストーリーがよかったとか、ギャグが面白かったとか、そういう訳ではなく……楽しんで読めたと思う。そのときの精神状態を救ってくれた本だった。
ちぐはぐな身体—ファッションって何?
社会的自意識と身体性ね。ファッションのことなんて一顧だにしてこなかった俺には新鮮だった。
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
ロードムービーだ!