高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

貫成人『カント―わたしはなにを望みうるのか:批判哲学』

二冊は読むべきだな。やはり読みやすいと感じた。「入門・哲学者シリーズ」は内容も多すぎず平易に解説されてて、素人にはありがたいなあー。あとこのWordで描いたみたいな図もいい。 カントは有名な『~批判』の三書で、それぞれ真・善・美を説いた。わたし…

panpanya『足摺り水族館』

うーんなんで買ったのか憶えていないんだけど、よかった。鉛筆とペン、デフォルメと写実と、いろんな絵が混ざってコラージュのようで、なんだか現実ばなれしているし、人間同士の交渉が異様に少なく、暗く静かな世界でありながら、全体的にあっけらかんとし…

吉浦康裕『サカサマのパテマ』

どこかで予告編を見たのか、テレビCMをやってたのか。気にはなっていて、Google Playで名前を見かけたのをきっかけに観てみた。物語はシンプルで、二つの世界の男の子と女の子がであうボーイミーツガールであり、悪をくじき、世界を発見する冒険なのだけど、…

イサベル・アジェンデ『精霊たちの家』

祖母から孫娘にわたる女系三代の物語。なるほど『赤朽葉家』はこれに通じるところがあると言ってよいと思う。ともかく、まず目次を読むと、「美女ローサ」からはじまり「陰謀」「恐怖」「真実の時」……と後半に不穏な空気を抱えていることがわかる。といって…