高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

ASIOS『謎解き超科学』

謎解き超科学

謎解き超科学

何故だか俺は他人はみな馬鹿だと、そしてその無知から自分の身を守らなければならないと思いこみ、かといって自分が正しいと信じていることの根拠を自ら示すことができないので、無知への正しい防御の方法はどこか余所で学び、それに乗っかるしかない(それこそ無知だと、まあ分かってはいるんだけど、何に乗っかるかの選択は重要だ)。

でこの本を手に取った。電磁波から始まり、マイナスイオン、云々、さまざまなトンデモの見本市でもあり、それぞれを支持する「伝説」を先に挙げ、科学的な視点から検証していくというスタイル。何人かの著者に分かれているのでクオリティもさまざまだった。冒頭に挙げるデマに反論する形で書かれ一種のわら人形の論法のように見えてしまったり、ただ根拠が認められないという論文を挙げるだけだったりするようなものはどうしても脆弱に見えてしまう。何故その与太を信じてしまうのか、どのくらい真実なのか、私たちがどういう態度を取るべきか、というようなことに言及のあるものとか、単純に科学読み物として面白いものも結構ある。この章は面白いな、と思って筆者の名前を見ると山本弘だったりする。

深海にコンニャクや豆腐が持ち込まれたことがあるというのは面白かったけどソースがほしい。