東雲侑子は短編小説をあいしている
- 作者: 森橋ビンゴ,Nardack
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/09/30
- メディア: 文庫
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何で買ったのか覚えていないんだけど、状況から察するにはてなの注目ASINに入っていたのをタイトル買いしたんだと思う。表紙もかわいいし。
で、よかった。まっすぐなラブストーリーだとおもう。主人公の一人称なんだけど、地の文でも、深く内省したりしないし、感情の描写もことさら激しくなくて、わりとあっさりしている感がある(とはいえ無気力なわけではなく人並みに悩んだりする)反面、ヒロインはかわいらしく描かれている。ヒロイン、東雲を異性として描写するとき、例えば俺などは少女とか女の子とか書いてしまうと思うんだけど、主人公は「女」って呼んでいて(俺と同い年の、女の手なのだ。……
)、そういう所も、真摯に世界が描かれていると感じる。話に、ノスタルジーみたいなものを感じないのだ。それで素敵な気持ちになる。
俺はそこまで自信家じゃない。
満足した。無粋なことでも書こうかと思っていたけどそんな気分でもなくなった。あ、そういえば最後のところ(何て言うのかしらん)「二〇一一年一〇月十二日 初版発行」とあったんだが未来の日付じゃね? そういうもんなのかな?