高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

ミラーボール・フラッシング・マジック

ミラーボール・フラッシング・マジック (Feelコミックス)

ミラーボール・フラッシング・マジック (Feelコミックス)

「………な
なに今の?
……あなた
後光がさしてたわ…」
「……きみは
輝いてた
………おいで」

全編、男女間の性愛と恋愛に関する話であり、まあそう考えると俺には馴染みがないのだけれど、そんな俺にとっても登場人物は女も男も生き生きとして映る。なぞい。
表題作『ミラーボール・フラッシング・マジック』は短い三つのシーンの集まり (とバックステージ) なのだけど、彼女らそれぞれの関係が変わる (のだろう)、という暗示だけあって、あとは余韻だけのストーリー、こういう話が、俺たちの現実がいつか変わりますように、きっといい方向に変えることができますようにという願いを肩代わりし、また希望を与えてくれる。どの物語も誰かが幸せになってハッピーエンド、という話ではなくて、ただ、何かが終わるだとか、視界が変わるだとかであり、すると、これからきっと何か新しいことが、幸せな方向に進むことができる、そういう期待を感じ、読み終えると、未来がある。
あと最後の話『エボニー・オリーブ』はガールズトークなんだが、ハートをとばし、花をとばし、星をとばし、いいわ。楽しそう。