高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

小野寺整『テキスト9』

何かよく分からない仕組みの働く宇宙の人間の危機を救うため、女物理学者が別宇宙へ乗り込む……。(あらすじのつもり)

当然、そこには、カレンの目に映る男優としてのグッドマン(男優体)だけでなく、それを鑑賞している客としてのグッドマン(客体)も登場するはずである。

p.305

こんな感じだよ。真面目なのかふざけてるのか分からない(ふざけてるのだと思う)ところがいい。精緻な論理をもとめてはいけないのだと思う。しかしまあ謎の基盤テクノロジーで互いにもしかしたら相容れないかもしれない外見の遠人類どうしが理解できる形に翻訳されなおしているとか、細かいところはけっこう楽しいと思った。

テキスト9 (Jコレクション)

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