野田彩子『わたしの宇宙』
- 作者: 野田彩子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/08/30
- メディア: コミック
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裏表紙に設定が書いてあって、それを見て感激してしまったのだが、その情報を知らずにこの本を手に取るのはものすごく難易度が高いと思う。
この世界には秘密(ルール)があって、読者にはこれは明らかなのだけれど、ここでは主人公たちを含む少数しかその秘密に気がついていない。まず読者がハラハラするのは、話そのものの帰結よりも、そのルールが明らかとなっている世界で、いったいどうやってこの物語の幕を引くのか、そもそもどういう風に話を展開していくのか? ということで、読者はむしろ作者との共犯関係に置かれるのだけれど、ともすればギャグに堕してしまいそうなこの世界を、ともかくこの巻は乗り切っている。次も楽しみ。はて、傍点はどういう扱いなんだろうか?