高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

ゾティーク幻妖怪異譚

ゾティーク幻妖怪異譚 (創元推理文庫)

ゾティーク幻妖怪異譚 (創元推理文庫)

こういう短編奇譚はイメージを与えてくれて、また、たとえ登場人物がむごたらしく死んでもおれは傷つかないという点で物語に人間性の要素というのはあまりないので、いい。ひどい世界だが淡々と描かれるので感情移入することもなく観光旅行でもしてる気分ってわけだ。雰囲気は暗澹としてるが冒険譚であるとか悪が屈するような話も多いので、気分が悪くなるようなこともない。
『墓の落とし子』『クセートゥラ』『ナートの降霊術』『プトゥームの黒人の大修道院長』『アドムファの庭園』などなど。なんだかファファード&グレイ・マウザーを読みたくなった。