高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

竜の学校は山の上

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

竜の学校は山の上 九井諒子作品集

センスがいいのだろうなあ、って思いながら読んだ。妙に切ない終わり方の話が多くて、そしてセンスのいい人はこれに心を打たれるんだろうって思いながら。いい、と誇張なく感じてるはずなんだけど、そういう気持ちが先に出てきちゃうのは何なのかな。
ともかくファンタジー、現実+αという形ばかり(なのがおもしろい)。収録されてる中だと『現代神話』(ケンタウルス型の人間と普通の人間がいる世界の話)、『進学天使』(羽の生えた同級生の女の子の進路の話)が好き。とくに後者のあたえる雰囲気は漫画だからこそと思える。いいね。
読み返してみたら各々の話に事件があったとしても全体に淡々としているからかな、そして俺の心がすでに感じ易いものではなくなっているから↑あんな風に思ったのかもしれない。いつかの俺だったらもっと感じたかもしれないと。
内省はまあいいや。短編集や連作で俺が一番すきなのが巻末のオマケみたいな漫画で、見開き2ページだけど、こういう空気あるのだろうと思えて好きだ。