高校生のための読書ガイド

という名の、おれの読書感想にっき。小並感/ネタバレ有で

少年ノート #1

少年ノート(1) (モーニングKC)

少年ノート(1) (モーニングKC)

歌う少年の話。彼の純粋さに影響されて、合唱部やほかの人間の関係が行動が変わっていく。天才主人公をめぐる群像劇か。
登場人物の姿はみんな魅力的でかわいい、というよりきれい。絵がうまい、なんか独特だ。

合唱部顧問の太田先生は小太りの中年男で、他人に対する接し方もぶっきらぼうで、やる気もなさそうで部活にもほとんど顔を出さず、生徒たちだけで部活をする理由づけと、将来おそらく立ちはだかるだろう問題の暗示になっている。ただ、主人公(を含めた合唱部)が部活紹介のため一年の生徒たちの前で唄うとき、ただ腕を組み立って聴いているだけのシーンがあって、やはり何か心に抱えてそうだと思った。そのあと吹奏楽部の、こちらはちゃんとやる気のある先生が主人公の才能について語るのだが、応対する太田のぶっきらぼうさは、主人公を手放したくないと思っているようでもある。彼も神童だったのか?

で、早速海外から猫かぶりの高慢そうな天才少年がやってくるという話のヒキで2巻に続くんだけど、どうなることやら。俺は合唱部メンバーの話を読みたい。